猫伝染性腹膜炎(FIP)に対する不安。

前記事のコメントにて、昨年、猫伝染性腹膜炎(FIP)で亡くなった「みたらしくん」についての
ご質問を頂きました。お返事をこちらの記事にて代えさせて頂きますね。

わたしの拙い説明と体験談ですが、コメントを下さった方と同じように
「愛猫がFIPなのかも!?」と不安になっている方、または、これから猫ちゃんを飼ってみようと
している方たちに、少しでも参考になれたらといいと思い書かせて頂きます。

それと、わたしは単なる一般人のイヌネコ飼いなので、獣医学的なことは分かりません。
親切な先生方が過去に印刷してくれたプリントや、様々な資料やHPからの抜粋もあります。
もし文中に、間違えや医学的に違う点などありましたら、
是非ともご指摘下さい。

今後のためにも、よろしくお願いいたします。
わたしもまだまだ勉強不足なので、愛する家族のためにも知識を増やしていけたらと思っています。



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愛猫「みたらしくん」のFIP記事を見て下さってありがとうございます。
少しでもお役に立てればとお返事いたします。
しかし、わたしは獣医学を学んだ者ではないので、
一般人の経験談のひとつとして読んで頂けると助かります。

まず「傷の治りが遅いからFIP」と言うのは少し短絡的な気もします。
先生は、何か「傷の治り方」とは別に、FIPと思える症状を見つけられているのかも
知れませんが...是非、先生としっかりお話しをして欲しいなと思います。

「傷の治りが遅い」と一言で言っても、
赤ちゃんの時に、お母さんの母乳(初乳)が十分に貰えなかった。
野良時代に栄養不足で免疫力が下がっていた、などでも
十分な抗生剤の効力が発揮出来ないときもあります。
または、他の感染症にかかっている等...etc.
あまり焦らず(わたしは焦ってしまうタイプですが...汗)
冷静に検査等をしてあげ下さいね。


まず最初に確認なのですが、(既に入院もしているとのことなので
終わっているハズと思いますが...)基本的な血液検査はお済でしょうか?

★ワクチンや予防接種の前にまず、血液検査が必要です。
猫白血病・エイズ検査が検査できます。
これらは、終わっていますか?(3,000円位~)
とにもかくにも、まずこれをしなくては。

★ウンチを病院へ持って行くとコクシジウムの検査も出来ます。
(感染している子は、下痢や軟便の場合が多い)(1,500円~)
コクシは落ちにくい場合もあるので、駆虫終了までに2~3週間
かかることも多く、子猫の免疫力の状態も大きく影響すると思います。
入院しているなら、その間に検査、虫下し(ドロンタールなど)の投薬も済ませられるはずです。

★ワクチンは基本的には寄生虫がいないことを前提に接種するもので、
寄生虫がいれば栄養状態が悪くなることに加え、せっかくワクチンを
接種しても体の免疫力が上昇しにくくなってしまうこともあります。



よって、傷が治りにくい要因は、いきなりFIPへ行かなくても
いろいろとあると思うのです。
そして是非、先住猫ちゃんの為にも、たとえどんな元気な子だとしても
1ヶ月くらいは別々のお部屋で、またはケージなどに入れて、様子を見ながら生活させてみるべきだと
思います。(わたしは、それをみたらしくんの死でとても反省し後悔しています)



そして、心配なさっているFIP(猫伝染性腹膜炎)のお話しに。

入院するくらいなら、大抵は「項目の多い血液検査」
すると思います。でも、しない先生もいるとは思います。
料金が加算されますので、勝手には出来ないと考える先生もいるかと...
やはり飼い主さんとどれだけ意思疎通が出来ているのかが大切になってくると思うのです。

血液検査は、一般的に3種類あって、

1.一般検査
2.生化学検査(★これが「項目の多い血検」です、費用は1万くらい
かかるかも知れません)
3.寄生虫検査

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例えば、FIP感染のみたらしの場合、
まず去勢手術を終え帰宅してから、食事を一切取らなくなりました。
同じように、避妊・去勢がFIP発症の引き金になるケースは多いみたいです。
同じようにFIPで愛猫を亡くした飼い主さんからも、報告をいくつも頂きました。

退院後の症状は、目を眩しそうにして、しっかりと開けなくなっていました。
食事は、大好物を何種類も用意しても食べようとはしません。
どんどん酷い貧血状態になり、白血球の数値が増加し、
輸液、インターフェロンの効果もありませんでした。

粘膜系が弱まり、涙、鼻水が出たため、カリシウイルスの疑いが最初はあがりましたが....
1週間でみるみる様態は悪化し、血の気がなくなり、肉球や口内が白くなりました。
おしっこを垂れ流してしまい、「これは何か違う!」と思い、すぐにみたらしを抱いて
詳しい検査をするために、野村獣医科へと向かいました。

FIPと診断されてからは、瞳は濁り、左右の虹彩が不自然に歪み、耳に黄疸が出て....立てなくなり。
そして何よりも一番の症状は「食べない」でした。
このままでは餓死してしまうのでは?という状態に。毎日、1日たりとも開けずに治療へ通いました。
そして、あっというまの1ヶ月ちょっとで、突然呼吸困難を起こし死に至りました。
とても進行の早い病です。

一般的に、細菌感染症があると、白血球数は増加します。
しかし、ウィルス感染症の場合はかえって減少することもあるのです...(難しい...)
あとは先生の体験と知識が頼りです。

でも、生化学検査からは、数多くの情報により肝機能の数値や病気や弱っている部分の
「ある程度の予測」が立つのは本当です。
そして、この生化学検査をすると、大抵は紙に検査結果(数値記載)をプリント、
または手書きで渡してくれます。(上の写真↑が検査結果表)
「検査結果の紙(表)とか貰えますか?」と言って全然良いと思います。


そして、もっと詳しく調べたい場合、症状が明らかにFIP患者と重なるようでしたら、
FIPに関連した検査を依頼します。もしくは先生から提案されると思います。

基本、猫ちゃんを飼う場合は、

1、 猫免疫不全ウイルス(FIV) 別名:猫エイズ
2、 猫白血病ウイルス(FeLV)
3、 猫伝染性腹膜炎(FIP)


の3つはきちんと把握する必要があると、わたしは痛感しました。

ちなみにわたしは「みたらしくん」が死ぬまで「猫コロナ」と「FIP」の違いは
知りませんでした。犬のコロナウイルスの方が恐ろしい印象が強かったからです。
「白血病とエイズ検査とお腹の虫を除去して、ワクチンすれば平気だよね?」
↑これがわたしの猫知識のレベルでした。(それで今までは問題がなかった)

3つのうち、FIVとFeLVは診断が簡単です。
文頭に挙げた検査をして、血液中の抗原や抗体を証明すれば、
だいたい判断がつくからです。

しかし、FIPの診断は非常に難しいです。
検査をしても、本当に病気に罹っているかどうかは
総合判断が必要になるからです。
簡単に「これはFIPですね~」とは言い難いと思うのです。


まずFIPに関連する検査名を。

★①ネココロナウイルス「抗体価検査」
★②みたらしくんは、「蛋白泳動検査」というものをして、蛋白分画というものを出し、
   野村獣医科で過去にFIP治療をした子たちと動線の比較検討をしました。
★③2008年位から最新のFIP診断検査と言われている「PCR検査」


①では、それが害のないネココロナウイルスの抗体なのか?
致死性の高いFIPウイルスの抗体なのか?区別がつきませんでした。
よく、①の検査が「FIP検査」と勘違いされることも多いのですが、
これはあくまでもコロナウイルスの抗体価の検査です。

ちなみに、ネココロナウイルスに感染した場合、離乳したばかりの子ネコでは、
微熱、嘔吐、下痢の症状が見られることがありますが、
成ネコのほとんどは症状が見られないか、軽い下痢を起こす程度が多いようです。

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ネココロナウイルスは感染経路を通じて細胞皮膜にとどまって、細胞が破壊された場合にのみ
症状が起きます。このように、ネココロナウイルス自体は感染率の高いウイルスではありますが、
それほど脅威ではないと考えられます。
抗体をもって元気に生活している猫ちゃんは意外と多いと思われます。
ネココロナウイルスの感染率は、キャッテリーや多頭飼いの家庭では80-90%以上にも
達するといわれています。
みたらしの通った野村獣医科院長は、7~8頭以上一緒に飼うと、発症率が一気に上がると
お話していました。
ちなみに、コロナウイルス抗体価が3000代の雑種の猫ちゃんが、みたらしと同じ治療を続けて、
元気に回復した例もあります。
抗体価が25,600倍だったみたらしは、ダメでしたが...

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そして、最新検査?と言われている③の「PCR検査法」では、
正確にネココロナウイルスの量を測れるようになり、
ネココロナウイルスとFIPウイルスが持っている性質の違いから、
両者を判断できるようになったのです。
(簡単にいうと、ネココロナウイルスは腸管とその付近のリンパ節までにしか広がらないのに対して、
FIPウイルスは血液にのって全身をかけめぐる性質を持つ。
そこで血液中のネココロナウイルス量を正確に測り、それが増殖していれば、
それはFIPを発症するFIPウイルスであると診断できるという仕組み)


日々、「この子はFIPかも!?」「みんなに感染しちゃうかも?」と心配しながらの生活は
とても辛いものです。
または、「FIP」と強く思い込むことによって、本当の「病」を見逃してしまう恐れもあります。
治療は早期に始めるに越したことはありません。
間違った診断と治療で、大切な猫ちゃんの「命の時間」を無駄にしたくありませんよね。

我が家は、みたらしの死後、①の抗体価検査は全頭行いました。
費用は一頭1万数千円と高額ですが、安心料だと思えば安いものです。
そして、8頭いた猫(分譲した子も含めて)抗体価が唯一高かったのは
今、門脈シャント/癲癇の治療をしている「ミニマムが1600倍」だけでした。他は100~400倍以下です。

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*FCoV感染判断基準=
・400倍/未満感染の可能性は低いと思われます。

・400倍~1600倍/FCoV抗体価が認められます。臨床症状や蛋白分画等と併せて診断が必要。2、3週間後の再検査も考慮する。

・3200倍以上/特徴的な臨床症状が認められる場合は、FIP発症の可能性が疑われます。

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死んだ「みたらし」くんは、初回が「25,600倍」で後は上る一方でした。
(我が家の猫で分譲した子も含めて猫免疫不全ウイルス(FIV)、
猫白血病ウイルス(FeLV)に感染していた子はいません)

しかし、2010年に入ってからは、この「PCR検査」に異論を唱える文献も出てきているみたいです。
わたしは、こちらの動物病院のブログで知ることができました。
ttp://blogs.yahoo.co.jp/matubarahos (最初にhを入れて下さいね)
ブログ内のワード検索から「FIP」と入れるとたくさんの記事を書いていらっしゃるのが分かりますので、
参考に読まれてはいかがでしょうか?

でもまずは、総合的な血液検査、そして、FIPと思われる症状も多く、
先住猫と共に家族として迎えるならFIP関連の検査で良いと思います。

変な話、先住猫ちゃんがコロナウイルスを持っている場合もあるかも知れません。(例えばですが)
そうした場合、子猫ちゃんがコロナウイルスを持っていても、感染の心配はない。と、言えます。
その逆もしかりですが...
2頭とも免疫力を落とさぬよう、元気に過ごさせてあげれば問題ないとわたしは思います。
子猫との出会いは、必然だったと思う気持ちは、きっと皆さんも同じだと思います^^

ご質問にあった「隔離はせず、普通に過ごさせたいと思っています。
どう思われますか?また、あい様宅ではどうされていましたか?(隔離)」
ですが、

我が家は、みたらしがFIPの治療を開始してからは、他猫とは1階2階で、完全隔離で
生活しておりました。FIPを発症してしまっては、体力の消耗も激しく、
何より具合が悪く寝たきりになります。他の子がいてはストレスになる状況でした。

しかし、FIPと気付く以前までは、みたらしは、他の猫たちと同じスペースで生活していたのです。
でも、全頭コロナウイルス抗体価を調べた結果、ミニマムを除く他の子には感染していなかったのです。
「感染力が強い」と言われていても、こんな結果の場合もあります。

今現在、コロナウイルス抗体価が1600倍あるミニマムは、今もみんなと一緒に、
同じスペースで生活しています。

一応、食事、水のお皿は、消毒、別々にしていますが、
特に何も気にしていませんし心配もしていません。
もう今は、みんなに感染しているのかも?
そんな心配は別にしていません。

鍵コメントさんがおっしゃるように「コロナウイルスは伝染性ですが、
FIPはコロナウイルスが自己の中での異変なので」と、ありますが
コロナウイルス自体は、知らぬ間に持っている子も多く、普通に生活
できている子は多いです。しかし、免疫力を落とさぬよう、注意は
必要ですが。一緒に生活させても、わたしは大丈夫だと思います。
勿論、感染症じゃないのが一番良いのですけどね。

今、本当に怖いのは「FIP」だけだと思います。FIPの診断がおり、元気に過ごしている子も
実際にはいるようですが、やはり体調を崩すことも多いらしいです。
しかし抗体価が高いくらいでは、元気に普通に生活が出来ます。(何万倍にいくと微妙ですが)

是非、セカンドオピニオン、または、FIPの治療や患者さんに
少しでも多く携わった先生に診てもらうのも良いのかもしれません。

子猫ちゃんは、今も長期の入院をしているのでしょうか?
(FIP向けの治療を開始しているのですか?抗生剤だけなのでしょうか?傷の方は完治ですか?)

とにかく、一日も早く元気になることを、わたしとみんなたちも応援していますね!!!
お互い情報交換していきましょう^^
これからも、何でもOKですので書き込みしてくださいね!
子猫ちゃん、がんばれ!





(注)猫の苦しむ姿の映像ではありませんが、
やせ細り衰弱している姿なので、可哀相と思われるかも知れません。
ご自身のご判断のもと再生してください。

名前:みたらし(雑種/牡)2009年9月17日永眠、10ヶ月
これは息を引き取る2日前の映像です。
わたしの問い掛けにきちんと返事を返してくれるみたら­しくんです。

2週間近く食事を全く受け付けなくなってしまい、「ごはん食べた?」の声だけには、­
返事をしていません....偶然かも知れませんが.....
「ううん、食べてない。」と、首を振っているようにも見えてしまう飼い主なのです....涙

とても人間の話を理解する賢い猫で­した。
とてもお喋りが上手な猫でした。

もっともっと一緒にいたかったです。
大好きなみたらしくん。どうかやすらかに眠ってく­ださい。
そして、天国ではゴハンをたくさん食べてね。
またいつか会いたいです。
弟分のミニマムを、これからもずっとずっと見守っていてね。




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